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Enjoyボキャビル:英字新聞を楽しもう!

語源・町のお医者さん・水守勤三です。何かと否定的なニュースが多い中、The wedding of Prince Harry and Meghan Markleは、世界中の多くの人に、明るさを届けてくれたように思います。このプログを読んでくださっている方の中には、このような記事を、英字新聞を通して読んでおられる方も多いのではないでしょうか。そこで、今回から、英字新聞(The Japan News)に登場する単語を語源の視点から取り上げてみます。これから読もうとしておられる方も、チャレンジしてみてください。すべて見出しに使われた表現です。受動態のbe動詞が省略されていたり、toだけで未来が表現さていたりするなど見出しならではルールが働いています。興味のある人は、ネットで「英字新聞 見出し ルール」と検索してみてください。

aide : former Abe aide
venue : … venue for U.S.-North Korea summit
partially : Japan to partially lift ban on …
reveal : … reveals extent of loan misconduct
unvail : … unveils next-generation supercomputer prototype
detainee : release of detainees
mandate : California mandates solar panels
denuclearization : join hands toward denuclearization

では、ひとつずつ見ていきましょう。

aide : Band-Aidで有名な「aid:援助(する)」に-eが付いたもの。気持ちは同じで「援助する人⇒顧問・補佐官・右腕」などの意。

venue : avenue, revenue, convenientなどの語の語幹「vene, venicome」そのもので、「来るところ⇒開催地」の意へ。

partially : 付属品をひとつずつ外していけば正体が見える語。副詞語尾-lyを取るとpartial、そこから形容詞語尾-alと接着剤の-i-をとると「part=部分」そこから「部分的に」の意へ。

reveal, unveil : 綴りに差はあるものの、どちらも「ベール=veil」から生まれた語で、「ベールをはがす」イメージがあり、「明らかにする・示す」の意へ。

detainee : 語尾の-eeは「動作をする人=-er」とセットになる接尾辞で「動作を受ける人(する人になることもあり)」を表す。detainは、contain, sustain, obtainなどに登場する語幹「tainhold」に接頭辞「de-=離れて・下へ・完全に」がついて「離して保つ=拘留する」になり-eeがついて「拘留されている人」の意へ。

mandate : 接尾辞-ateは、名詞・動詞・形容詞の語尾になるが、ここでは動詞語尾。語幹mandの代表作は「command=命令する」で、接頭辞com-は「共に・強意」の意。ここでは強意として使われているので、語幹mandそのものが「命令する」という意味。それに動詞語尾の-ateがついてもやはり「命令する」は変わらず。派生する語でおさえたいものに「mandatory=強制の・義務的な」がある。

denuclearization : この語もpartiallyと同じく引き算で行きたい語。名詞語尾-ationを取ると、denuclearize。上に出た接頭辞「de-=離れて・下へ・完全に」と動詞語尾-izeを取ると、nuclearとなり「核」が見えてくる。逆に付属品を付けていくと、「核⇒核化する⇒核化から離れる⇒非核化」の意に。

見出しのルールと登場する見慣れない単語に腰が引け、英字新聞を敬遠する人もいますが、語彙は必要とするものの本文は比較的平易に書かれているものです。まずは見出しのハードルを語源でクリアーし、本文へと進んでみてください。たくさんの方々のチャレンジを応援しています。

英字新聞でボキャブラリー定着

KEC外語学院 梅田本校

この記事の筆者

水守 勤三Kinzo Mizumori

大阪市出身。関西外国語大学・英米語学科卒業後、KEC教育グループ(英会話・予備校部門)入社。一貫して英語教育の第一線で現場指導に携わると共に、カリキュラム・指導法開発を担当。それに並行して、KEC独自の「TP指導システム」開発にも携わる。数十年の語学・英会話指導経験から、日本人が英会話を習得するうえでの学習・指導ポイントを熟知。「学習する者は教える者の人間性と意気に感じる」を信条に、授業に情熱を注ぐ傍ら、今も指導法の研究を続ける。

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