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【56】 Enjoyボキャビル:語源から見えるもの

語源・町のお医者さん・水守勤三です。さて早速ですが、『ジュリア』という名前に、『あぁ、あの…』と何か思い付かれるものがあるでしょうか。『髪はオレンジ色でウサギのぬいぐるみが大好き、そして自閉症である』と続き、アメリカの人気番組『セサミストリート』に登場する新しいマペット(操り人形)だと4月11日の朝日新聞・天声人語が紹介をしています。アメリカでは68人にひとりの割合で自閉症児がいて、家族からの要望で実現したと紹介が続きます。

私が、autism(=自閉症)という単語に巡り合ったのは、語源をやり始めた40代後半でした。それまで『専門分野で使われる語=難しい=覚えなくても支障なし』という考えもあったのですが、このautismという言葉の中に温かさを感じるとともに、専門以外の世界にも関心を寄せることの大切さも感じました。今日は、そんなautismからお話をしてみます。

autismは、『自身=self』を表す語幹でもあり接頭辞でもあるautoに抽象名詞を作る接尾辞-ismが付いてできた、意味をそのままストレートに表現した単語です。語幹autoの最後の母音が、接尾辞の先頭の母音に譲り、aut+-ism=autismという構成になっています。

『auto』に挑戦!

では、auto-aut-を含む次の語に挑戦してみてください。

自動車・サイン・自叙伝・自治・全自動洗濯機・本名・検死

automobile, autograph, autobiography, autonomy, all-automatic washing machine, autonym, autopsy

細かい解説は横に置いて、各々の単語に馴染みの単語をセットにしてみます。もし不明確なところがあれば、辞書などで確認してみてください。

automobile – mobile phone
autograph – geography – signature
autobiography – biography
autonomy – economy
all-automatic washing machine – automatic driving
autonym – pseudonym – synonym – antonym – anonym
autopsy – optical character reader

『自閉症』より『autism』かな?

autismを材料auto-ismに気持ちを向けると、『これが私です』と静かに、でも、力強く語り掛けてくるように感じたのです。自分が決して西洋文化礼賛型の人間だとは思いませんが、autismに付いては、『閉』という文字を使う日本語の名前が一本取られているように感じます。

ビッグバードやエルモたちと自然な日々を過ごすジュリアが目に浮かびます。

この記事の筆者

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