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Progressという英語テストをご存知ですか?

皆さん、お久しぶりです。KEC外語学院の金子です。

大学入試改革、なかんずくセンター試験英語の廃止と民間の英語検定の導入について、世間はまさに百家争鳴の感があります。あくまで私見ではありますが、私は民間試験(英検、ケンブリッジ英検、GTEC、TOEFL、IELTS、TEAP)を導入することそのものには賛成です。ただし、国がしっかり責任とリーダーシップをもって、今後の受験生の英語力はこれらのテストで測るのだ、学校(や塾や予備校など)でも英語の4技能すべてを伸ばせるような教育カリキュラムを提供するのだ、という気概と具体的なプランを有していないように見えるのが現状の最大の問題点でしょう。引き続きニュースを注視していきたいと思います。

今回は、現時点では少しマイナーなテストについてご紹介をしたいと思います。

Progressテストについて

Progressというテストについて聞いたことがある方はいますか?これは世界最大の英語の教科書の出版社にして、多角経営企業であるピアソンという会社が開発した21世紀型とも呼ぶべきテストです。私はこのテストが、2030年頃に文科省によって大学入試共通テストに採用される可能性が数パーセントはあるのではないかと思っています。数パーセントというのは、本命や対抗にはなりえないものの、大穴ぐらいにはなりうる候補ということです。何がそれほど新しいのか。何がそれほどこのテストを魅力的なものにしているのか。それをこれからご紹介していきたいと思います。

一回の受験で技能測定が完結する

従来のテスト、たとえば英検では、スピーキングに絶対の自信を持っていても、リーディングやリスニングに弱点があれば、一次試験に合格できず、結果としてスピーキング力測定の機会を得られないということがありました。そういった事態を解消するために英検CBTが導入されましたが、これは現時点では3級、準2級、2級までしか対応できていません。

IELTSも、受験するタイミングや地域によっては、スピーキング(面接試験)のみ別の日時に実施することがあります。

Progressは1回で全ての技能を測定可能な上に、テスト時間はわずか1時間なのです。さらに、テスト結果を受け取るまでに要する時間は5分ほどと、既存の民間の英語試験とは比べ物にならないほど結果のフィードバックが早いのです。これは受験者にとって非常に大きなメリットと言えます。

6技能を測定する

英語の4技能というフレーズはよく耳にされていることと思います。読む、聞く、話す、書く技能ということでお馴染みですね。しかし、Progressは6技能を測定してくれるのです。つまり、読む、聞く、話す、書くに加えて、語彙と文法のレベルもテスト結果から判明するのです。これは、これまでにありそうでなかった特徴です。英検は受験する級それ自体が文法や語彙のレベルに比例してはいるのですが、求められる語彙や文構造の難度が、リーディングとスピーキングでは相当な乖離があります。またTOEFL iBTではSpeaking SectionとWriting Sectionの採点基準にLanguage Useがありますが、単純なミススペリングや些細な文法ミスは減点されないという点は、 pro であるとも con であるとも言えるところでしょう。文法や語彙は総合的に判断されるのですが、個別にそれらのレベルを知りたいという方のニーズに応えられていないところがマイナスです。

Progressなら、文法や語彙も他の4技能と同じく採点され、スコア付けがされるのです。

このテストが従来の資格検定と目立って異なるのは、非常に実践的な問題が課されるところです。いくつか例を挙げましょう。一つには、音読問題があります。パソコンの画面上に表示された英文をマイクに向かって読み上げるのです。その読み上げた音声が録音され、AIによって発音の正確性や強弱、抑揚、句や節、文の区切り方などが採点されます。他にも、復唱問題があります。これは聞こえてくる英文を、そのまま一言一句違わない形で復唱するというものです。短期記憶と共に、正確な音声把握と意味理解の能力が求められます。この他にも、要約問題やディクテーション問題もあり、6技能を総合的に測定できるテストになっているのです。

CEFRおよびGSEでテスト結果をフィードバック

Progressの結果は〇〇点という形では出てきません。その代わり、CEFRおよびGSE(Global Scale of English)スコアとしてダイレクトに反映されるのです。CEFRについては、こちらの記事の【CEFRとの関連性】で言及しています。また、GSEは10~90というスコアで表されます。これは英語に関する知識の正確性ではなく、英語を使ってどんなことができるのかという指標を表しているのです。たとえば Listening においてGSEが40であれば、【あまり苦労せずに簡単な習慣的なやりとりをこなせる程度には相手のことが理解できる】という可能性が50%ある、ということを意味します。また、Speaking においてGSEが70であれば、【仮定の出来事や行動およびその考えられる結果について話すことができる】可能性が50%あるということです。テスト結果が何を意味しているのか、そこで評価された自身の能力でどういったことが可能であると期待されているのかが極めて明確であることがProgressテストの大きなアドバンテージです。

学習カウンセリングにも有用

Progressは、受験者の現状把握にも最適です。GSEと紐づいていることから、受験者の現在位置から目的地までの距離が測定しやすいのです。つまり、目標達成のために必要とされる学習の分野、その質や量について効果的にアドバイスを送りやすいのです。KEC外語学院では、今秋に学習カウンセリング制度をローンチする予定です。もしも、効果的な学習方法を追求したい、自分の現状を正確に把握したい、弱点を克服して、長所を伸ばすための勉強方法を知りたいというニーズをお持ちの方は、ぜひお問い合わせください!

この記事の筆者

金子 燦之Akiyuki Kaneko

[TOEFL iBT 104点, TOEIC 935点, 英検1級] 国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。専攻は宗教学・東洋思想史。大学では4年間をキャンパス内にある寮で暮らし、多くの外国人留学生や帰国子女と交流した。東京の信販会社で海外業務を担当し、海外の関連会社との交渉・折衝・調整などの業務に従事。趣味は音楽鑑賞と映画鑑賞で、ロッド・スチュワートの歌なら全曲歌うことが可能。最近ではTaylor Swiftも好んで聴く。英語の映画の長セリフや英語の歌詞をListeningだけで全て暗記できるという特技を持つ。 カジュアルな表現だけではなくビジネス・アカデミック英語にも通じており、入門から中級レベル、TOEFL iBT講座まで幅広く担当している。

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