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TOEFL iBT受験を目指している人が実践すべきライティングの勉強法其の六

こんにちは。ライティングについてはこれまでにもいくつかの記事を書いてきましたが、いつも『次回はアカデミックな書き方について』と締めておきながら、なかなかそれが実践できていませんでした。そろそろ年貢を納めて、アカデミックな書き方を実践していくための勉強法を案内していきたいと思います。

まずは採点基準を把握せよ!

アカデミックな書き方と言っても、専門知識を披露する必要はありませんし、そうすることを求める設問もありません。内容=Contentではなく、書き方=Presentationにこだわるべきなのです。アカデミックに書くということは、それを読んだ人がしっかりと理解できるような書き方をする、ということを意味します。また、そのことが採点基準にどのように関わっているのかも知っておくべきでしょう。これまでのブログエントリで何度も強調してきたことですが、設問に正しく答える姿勢こそが最も重要なことです。決して英語力が最優先というわけではありません。

ここで採点基準について振り返っておきましょう。

Development

これは日本語で言うところの『論の展開』のことです。もちろん、何らかのアイデアや意見を述べる方法は無数に存在しますが、TOEFL iBTのライティング、特に Independent Task で求められる『論の展開』の方法は、ほぼ一つに絞られます。それは、

自分の意見や選択 → それを指示する具体例や個別事例

という形です。公式ガイドブックでは Development is the amount and kinds of support (examples, details, reasons) for your ideas that you present in your essay.と説明しています。ミニマムで300字を書くことが期待されていますが、300字未満でも満点(5点)を得ることは理論的には可能ですが、ETSの経験から言うと難しいということです。文字数の上限はありませんが、肝心要は the quality of your ideas  the effectiveness with which you express them (= your ideas) です。qualityとは例、詳細の分かりやすさ、effectivenessとは説得力のことと解してください。

Organization

これはどれだけライティングが整っているか、ということです。単に各パラグラフの先頭に First of all  Second of all を持ってくればよい、というわけではありません。様々な接続表現を用いることが期待されています。ただし、闇雲に Therefore  whereas などといった語を使えばよいというわけでもありません。極論すれば、全てのセンテンスが自身の opinion  statement に関連していなくてはならないのです。整っているかどうかはどのように見極められるのか。それは整っていない文章を読んだ時に一目瞭然です。一パラグラフ一アイデアという言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、この原則を忠実に守ることがorganizationで減点をされないために最も重要なことです。

Language use

むやみに字数を増やそうとするのではなく、効率良く伝えられる方法を模索しなくてはなりません。それを達成する一つの方法は『母国語で書く』ということです。効率良く書くということは、言い換えれば少ない字数で多くの情報を伝える書き方をするということです。例えば、「賛否両論の言説」と言いたい時、ピタリとはまる語彙を持っていなければ、

There is a statement, and some people agree with it, and other people disagree with it.

のような、説明的な文章を作ることも考えられます。しかし、TOEFL受験者(多くは大学生以上でしょう)であれば、賛否両論という表現を知っておくべきですし、もし知らないのであれば、調べなくてはなりません。効率良く書くためには語彙の増強が必須ですが、自分に足りない語彙が何であるのかを確かめるためには、まずは母国語と外国語のギャップを測る必要があります。急がば回れ、Less haste, more speed.です。ETSが出版している公式問題集には実際のTest Takersのライティングが載っています(記載がない版もありますが・・・)。そこでScore 5を達成したライティングを研究してみてください。一部の日本の出版社が出している参考書に見られるような、晦渋な表現や語彙は全くと言っていいほど使用されていません。自分にとって無理のない形で書く練習から始めるべきです。

 論より証拠、サンプルライティング 

Some movies are serious, designed to make the audience think. Other movies are designed primarily to amuse and entertain. Which type of movie do you prefer? Use specific reasons and examples to support your answer.


              There are numerous movies playing in almost every part of the world as we speak, and I consider myself a movie buff. Although I really do like movies that I can get a good chuckle out of, I prefer movies that make me think quite deeply. There are a couple of reasons as to why I hold this opinion.

              First of all, movies, especially nowadays, reflect some problems with our society. Miss Sloane was a very good example because it showed us very realistically that there were people who wanted to make huge amounts of money by hiring competent lobbyists. The film described a deep dark territory of American politics. The film caused me to think so much about how safe my country was. As a full-fledged member of society, I am getting to like serious movies.

              Second of all, movies, in my opinion, are a type of media (literature ×) through which filmmakers aim to get across a message. Last year, I saw Zero Dark Thirty and Army of One, both of which described people who were going after Osama bin Laden. What these two films portrayed was not unbelievably hardworking people but people who lost the meaning of life. The message from both movies was the same: what would you do if you achieved the ultimate goal in life? This is something I will never receive from any movies made for entertainment purposes only. For this reason, I prefer serious movies.

              Third of all, now that I’ve grown up, I have decided to spend my money on something instructive and enlightening. If I simply want to have a good time, there is a lot of entertainment that I can enjoy for free, such as shogi. Like I said in the beginning, I am a movie buff, who is eager to learn from watching films. Old movies tell you so much about historical backgrounds of the country and/or society where the movies were made. Futuristic Sci Fi movies tell you a lot about how people fear the future, or dream about the future. This is how I enjoy movies lately.

              There are times I am in the mood for hilarious movies. However, most of the time, I favor (am in favor of ×) the type of movies that make people think deeply.

385 words

これを書き切るのに28分かかりました。文中に2か所ある×印は、後から同僚のイングランド人に訂正してもらったものです(が、本番で減点される類の誤りではないでしょう。本論の理解を妨げるようなミスではないので)。難解な表現は使わず、ハイレベルなボキャブラリーの使用も避け、具体性を持たせる(≒固有名詞を多く用いる)ことを心掛けてみてください。Task 2Independent Taskは、英語の知識や技能だけでなく、思考力や表現力(難しい言葉を使うという意味ではないですよ!)も問われる設問です。設問の求める要件を必ず満たす。幅広いテーマの問題に事前に何度も取り組む。これを実践するようにしてください。一人ではどうしていいか分からないという人は、スクールに問い合わせてみましょう。きっと熱心に相談に乗ってくれるでしょう。

この記事の筆者

金子 燦之Akiyuki Kaneko

[TOEFL iBT 104点, TOEIC 935点, 英検1級] 国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。専攻は宗教学・東洋思想史。大学では4年間をキャンパス内にある寮で暮らし、多くの外国人留学生や帰国子女と交流した。東京の信販会社で海外業務を担当し、海外の関連会社との交渉・折衝・調整などの業務に従事。趣味は音楽鑑賞と映画鑑賞で、ロッド・スチュワートの歌なら全曲歌うことが可能。最近ではTaylor Swiftも好んで聴く。英語の映画の長セリフや英語の歌詞をListeningだけで全て暗記できるという特技を持つ。 カジュアルな表現だけではなくビジネス・アカデミック英語にも通じており、入門から中級レベル、TOEFL iBT講座まで幅広く担当している。

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