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TOEFL iBTのスコアアップ対策!受験者に身に付けて頂きたい文章構成力(ライティング編)

今回はいよいよ、TOEFL iBTのライティングへの具体的な対応について、踏み込んで行きたいと思います。

TOEFL iBTのライティング対策(文章構成)

 Independent Task = 独立問題とは、ライティング・セクションの第2問、つまり最終問題です。解答時間は30分で、最低でも300字超のエッセイを書くことが求められます。英語で300単語の文章というのは、日本語に換算するとおよそ2.5倍、つまり750語程度です。つまり、イメージとしては原稿用紙2枚分を意識すると良いでしょう。

まずは書いてみる

 書くという行為の一般的な難しさについては、前回エントリ(リンク)で述べさせていただきました。しかし、最も大切なことというのは、とにかく書き始めなければならない、ということです。そうしなければ何も始まりません。では、何を書けばよいのか?そして、どのようにそれを発展させていくのか?そして、どのように文章を完成させればよいのか?そうした文章構成の在り方や取り組み方、そういったことについて今回のエントリでは紹介していきたいと思います。まずは、書いてみる。それを実践できるようになって頂きたいと思います。

序論 ⇒ 本論 ⇒ 結論を5パラグラフで構成すべし

エッセイライティングとは、論理的に構成された文章を書くということと同義です。論理的に構成された文章というのは、パラグラフ単位で構成されていて、なおかつ、各パラグラフに著者の主張点が一つずつ込められたものを差します。ここでTOEFL iBTのリーディング対策の記事を思い浮かべた方、 excellent! です。これは、多くの場合、TOEFL iBTのリーディングのパッセージと同様の構成であるということです。

 リーディング・セクションのパッセージにはもう一つの特徴がありましたね。それは、抽象論から具体例につながっていく、という構造です。もちろん例外もあるのですが、ほとんどの文章がこの特徴を備えていると言っても過言ではありません。したがって、エッセイライティングにおいても、まずは抽象論、一般論から話を始めていくのが定跡です。

各段落の具体的構成

序論

 それでは、いきなり抽象論、一般論から始めましょう。抽象的、一般的とは何か。それは、5WHがはっきりしない、ということです。例を見てみましょう。

 

 「今の時代、英語を勉強しておかないとまずいよなあ」

 

と誰かが言ったとしましょう。これは非常に抽象的な発言です。今という時代がどんな時代なのかはっきりしませんし、英語を勉強すべき主体が誰なのかもぼやけています。まずいというのも、何がどうまずくなるのか、不明瞭です。もう一つ例を挙げましょう。

 

 「英語を勉強すべきだ、と言う人が多いなあ」

 

これも非常に一般性の高い発言です。多いというのはどれくらい多いのか、英語を勉強すべき理由は何であるのかなどが明確ではありません。

 ということは、これらの抽象的、一般的な言説から始まって、そこに付随する疑問にどのように答えていくのかをはっきりさせれば良いのです。それが序論、つまり Introduction の役割です。書き出しとしては、以下のような英文が考えられます。

 

This is an era where people need to learn English, because globalization is beginning to have a significant impact on our country and lifestyles.

 

 英語を勉強すべき理由として、グローバル化が出てきました。グローバル化とは何なのか?何故そのことが英語の学習に結びつくのか?それらに触れていきましょう。

 

This is an era where people need to learn English, because globalization is beginning to have a significant impact on our country and lifestyles. Globalization is a process where people’s economic, political and cultural activities become borderless and interlinked.

 

これで自分なりのグローバル化の定義を行いました。

 

This is an era where people need to learn English, because globalization is beginning to have a significant impact on our country and lifestyles. Globalization is a process where people’s economic, political and cultural activities become borderless and interlinked. In this state of the world, people are expected to gain a command of a universal language, which I assume is English.

 

 世界共通語の必要性が語られました。つまり、英語のことです。ここから、なぜ英語学習が必要なのか、理由・根拠を一つずつ、各パラグラフに分けて説明をしていくことを読者(=採点者)にお知らせします。

 

This is an era where people need to learn English, because globalization is beginning to have a significant impact on our country and lifestyles. Globalization is a process where people’s economic, political and cultural activities become borderless and interlinked. In this state of the world, people are expected to gain a command of a universal language, which I assume is English. In this essay, I would like to cement my assertion by presenting three viewpoints: economic, political and cultural ones.

 

 これで Introduction の概要が見えてきました。まずは一般論、抽象論から始めて、そこから派生していく疑問(=5WH)に答える、言わば自己内対話をするのです。これで序論の形が整いますし、序論が整えば、本論と結論は半ば完成したと言っても過言ではありません。

本論

 本論は、序論で提示するとした理由・根拠の数と同じパラグラフで構成することになります。今回は本論=3パラグラフ構成となります。各パラグラフの導入においては、 enumeration が必要です。つまり、First Second などの序数を使うことです。これは日本語における作文とも共通する作法と言えます。

 

              First of all, it is an undeniable fact that more-economically developed countries have been pouring huge amounts of money into a massive transfer of technology and know-how to less-economically developed countries.

 

 上記の内容は、冷戦終結後の一般的な世界情勢の話で、やはりかなり抽象的であると言えます。ここに For exampleなどを使って、具体例を挿入していくというわけです。トヨタやパナソニックなどの例が思い浮かぶことでしょう(結構、出戻りもしているようですが・・・)。気を取り直して、第2パラグラフの導入に行きましょう。

 

              Second of all, it can be pointed out that the world has been aiming to become more united. Take the EU, for example.

 

 ここでも、世界は統合に向かっているという事象を、EU(欧州連合)を例に挙げて論じようとしています(Brexitの衝撃は記憶に新しいところですが・・・)。後は、ヨーロッパ諸国間のビジネスおよびコミュニケーションを支える Lingua Franca が英語である、という例を述べていけばよいでしょう。または、ヨーロッパ諸国がどのように英語教育を行っているのか、などにつなげることもできそうです。それでは第3段落へ。

              Third, but not least, let us not forget the EU. It refers to the union of the international communities that will most hopefully grow into a great lead-in to a unified world. Japan is also poised to become part of the TPP, the Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement. This is an international trade agreement, but this has the potential to become a platform to form and develop an international community of the nations along the line of the Pacific Ring of Fire.

結論

結論を述べる際にもパラグラフを変え、これから結論を述べますよ、ということを読者に知らせる適切な接続表現を使うことが求められます。色々なものがありますが、To sum upIn conclusionあたりが最も一般的と言えるでしょうか。もちろん、余裕があれば、イントロダクションと同じく、抽象論をワンクッション挟みたいところです。

 

              As we have looked at the necessity of learning English as a world language from several different angles, a good command of English is a must in various kinds of fields. This is precisely the reason why, in my opinion, English has become a dominant universal communication tool. The more we communicate, the more we realize how immersed our society and our lifestyles have become in English. For the aforementioned reasons, I am of the opinion that whoever hopes to be successful in this age is expected to be proficient in English.

 

 と、一応の結論らしきものが出てきました。まあ、これは一つの例としてザーッと書き散らかしたような文章なので、あまり参考にしてくださいとは自信を持って言えないのですが・・・

 かなり長大なエントリーになってしまったのでまとめます。書くということは難しい営為ですが、TOEFLにおいてはまずは何をおいても書き始めなくてはなりません。しかし、幸いにも、書き方のフォーマットやテンプレートはかなりの程度まで定まっていますので、自分なりの型を身に付ければ、ほぼ毎回それで応用が利くようになります。最も難しいのは自論に説得力を持たせること、つまり具体例を盛り込む部分でしょう。これは英語力とは関係なく、受験者の知識や教養というものが問われるものですから。私は通常のTOEFL講座では、必ず『TOEFL英単語3800』に付属している小冊子を読んでくる、という課題と特定のWikipedia記事を読んでくることを受講者に課しています。Readingの記事でも触れましたが、一定の背景知識が無いと、内容のある文章にはならないですから。

 次回は短めに、ライティングにおける注意事項を補足的に述べたいと思います。乞うご期待。

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この記事の筆者

KEC外語学院KEC Foreign Language Institute

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