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お花見気分で、Enjoyボキャビル

語源・町のお医者さん・水守勤三です。習慣で着てしまった薄手のコートさえ後悔するような温かさになっています。東京では桜が満開を迎えたとニュースが報じていましたが、大阪はあと数日はいるでしょうか。

さて、今日は、そんな桜を眺めながら、単語の世界を彷徨ってみようと思います。

花の名前に見える物語

四季を飾ってくれる花をいくつか挙げてみます。英語にしてみてください。
水仙、梅、薔薇、桜、紫陽花、向日葵、金木犀、菊

私の偏見のみを手掛かりに、英語名の知名度順に並べてみます。
知名度が高いグループ:薔薇、桜、向日葵、梅
知名度が低いグループ:菊、紫陽花、水仙、金木犀

上段:rose, cherry blossom (cherry tree), sunflower, plum
下段:chrysanthemum, hydrangea, narcissus, fragrant olive

金木犀の名前にfragrant=”芳香性のが付いているのは納得です。

語源的に楽しいものとしては、下段の前3つでしょう。

水仙=narcissusは、Narcissusと先頭を大文字にすると、ギリシア神話の美青年が現れてきます。泉に映った自分の姿を妖精だと思い込み恋い焦がれ、水仙の花に化してしまったというお話です。『泉に映る自分の姿に恋い焦がれる』⇒『自己陶酔型の人』⇒『ナルシスト = narcissist』首をかしげるように咲く姿に古代ギリシアの美青年をかぶせたのですね。

紫陽花=hydrangeaは、先頭に『水』を意味する”hydro-“を持っています。『水=雨=梅雨』から『雨に映える花』と見えてきます。(2015年6月15日のブログ『梅雨と言えば、この花!』もご参照ください。)

菊とアンソロジー

菊=chrysanthemum。『クリサンセマム』という名前で、背が低い小ぶりな花をつける花がありますが、私たちがイメージする背の高い菊と同じグループのようです。前のchrys-crystalとよく混同される語幹ですが、chrys-gold=金、cry-=氷結で別のものです。後ろのanth部分は『花』を意味します。『アンソロジー』という音で私たちはこの語幹を耳にしています。anthology=(文学・音楽等の)選集・詞華集という感じで、『花』が顔を出してきます。

如何でしょうか。桜の花の下で、ご自分がお好きな花の名前に想いを馳せてみるのも、この時期ならではかも知れません。お楽しみください。

この記事の筆者

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