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英語の語源に迫る:『イレギュラー』の綴りに起こっていること

             英語の語源を調べ中

イレギュラーの綴りに隠された接頭辞

こんにちは、自称、語源・町のお医者さん・水守です。突然ですが、次のふたつの単語の反意語を書いてみてください。

regular, logical

“不規則な”・”非論理的な”を意味する”irregular”・”illogical”となります。”regular, irregular”・”logical, illogical”と並べてみると、それぞれの語の頭部分”ir-, il-”が否定の接頭辞になっていることが分かります。否定を意味する接頭辞で先頭が”i-”で始まるものは”in-”ですので、本来は、”inregular, inlogical”であるべきなのです。しかし、発音がゴツゴツしていて誰もそんなふうには発音をしません。それぞれの元の単語の先頭の音”r-, l-”に、意図的ではなく自然に合わせて”irregular,illogical”と変化したのです。このような現象は『同化』と呼ばれます。

同化

英語の綴りの中に同じ子音字がふたつ連続することが多いものです。その多くにこの同化が起こっています。たとえば、中学時代に習う長い単語の代表に”different”があります。ここにも”同じ子音字(f)の連続”があり、同化が起こっていると考えられ、”dif-+-fer+-ent”ということになります。

さて、今までに”dif-”という接頭辞を意識したことはあるでしょうか。『最後のfは後ろの音-ferにつられて、何かがfに変化したもの』と考えると、答えはひとつしかありません。そうです。”dislike”に出てくる”dis-”です。辞書を見ると『dis-+-fer:離れて、運ぶ』となっています。そうなると語幹”-fer”に目をやり、電子辞書の”*fer”・”~fer”・”??fer”・”???fer”などを使って、”prefer, suffer, confer, refer, transfer, offer, infer, defer”などをまとめてしまいます。

同化を通して見えてくるもの

同化が見えるようになってくると一気に”語源を見る目”が成長します。たとえば、意味を混同する人が多い”affect, effect”で見てみましょう。語幹は2語に共通する”fect”です。変化形に”fac, fec, fic, fact, fect,fict”などを持ち、”make, do”の意味を持っています。この知識を持った上で、もう一度、”affect, effect”を眺めてみます。

如何ですか、”affect=ad-+-fect”は、前回”ad-”を取り上げていますので見破られたことでしょう。”何かに向けて、何かをする”となり、”…に影響を及ぼす”となります。では、”effect”は如何でしょうか。先程の『”dif-”というような接頭辞は知らないが”dis-”なら…』と同じように、『”ef-”は知らないが”…”なら』という接頭辞は出て来たでしょうか。『eで始まりあと1文字でできる接頭辞』となると、”ex-:外、外へ”が浮かんでくるのではないでしょうか。”effect=ex-+-fect”=”外に、何かが作られてくる”となり、”結果・影響”という意味になってきても良いのではないでしょうか。

同化を知り、同化に気付けるようになると、一気に語源のハードルは下がってきます。『単語の中に連続する同じ子音字』が目印です。

同化の中の同化

最後に、”同化”という言葉の英語名をご紹介します。”assimilation”です。語幹に”similar:似ている”を持っています。”-ation”は”-ate”で終わる動詞の名詞語尾です。そうすると頭の”as-”は何でしょうか。そうですね、方向を表すだけの接頭辞”ad-”が語幹”similar”に引っ張られて”as-”になっているのですね。”同化”を意味する英語名の中に同化が起こっている、もう私はこれだけでワクワクです。

この記事の筆者

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