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基本編シリーズ:よく見かける英語の接頭辞⑬”se-”

人里"離れた"場所にある建物

語源的リスニングの一例

語源・町のお医者さん・水守勤三です。

先日、日本語でも耳慣れない『生前退位』という言葉がニュースで報道されました。英語で聞いていると『アブディケイト』とか『アブディケーション』という音が流れていました。もしも、語源をやっていなければ、『生前退位』と同様に『知らない、聞いたことがない』となり、聞こえてきた音を基に、単語を探しにかかったことだと思います。

しかし、それなりの知識が付いている現在では、
*『アブディケーション』は『アブディケイト』の名詞形
*だからまず『アブディケイト』で考える
*切れ目は、『アブ』と『ディケイト』で間違いはないだろう
*『アブ』は『退位』に関連すると考えると
『normalから”離れる”abonormalのab-』
*『ディケイト』の綴りは、まず『dicate』で間違いない
*-ateは接尾辞なので、語幹はdic
*そうなると、dictionary, predictで有名な『dic=言う』
*結果として『ab-+dic+-ate』で『離れると言う』⇒『退位する』

文字にするとじれったいような感じですが、練習次第では、これがほぼ一瞬の間に動きます。

とても速いボールを打ち返すバッター、難曲を弾きこなすピアニストなどなど、練習の向こうで自然と動く人たちは多いものです。語源的なリスニングもほぼそれらと同じです。楽しみながら基本的な知識を固めていってみてください。最後に、abdicateが出ていた文をご紹介しておきましょう。


It has been reported that the Emperor is intending to abdicate the throne.

接頭辞se- のイメージ

さて、前置きがとても長くなりましたが、本日のテーマ、イギリスのEU脱退を受けて、接頭辞”se-“をご紹介しましょう。

投票結果は、見出しに『Britain votes to leave the E.U.』のように動詞”leave”を使って表現しているものが多いようです。その上で、改まった表現として”secession”が使われています。

この語も、上の”abdicate”と同様、決して『お馴染みの語』とはならないでしょう。しかし、接頭辞”se-“に『離れる』という意味があることを知っていれば、succession, recessionなどの比較的馴染みのある単語との連想が可能になります。succeedやrecedeに登場する語幹は、『go=行く』を表すため、『secession=“離れて”+“行く”⇒脱退』が姿を見せてきます。
(語幹cessは、昨年11月に『英語の語幹シリーズ第1号:  “succeed”に隠れた動詞を見抜いて“成功”につなげよう!! 』でご紹介しています。ご参照ください。)

『離れた・…無しで』というイメージで、『セ・シ』という音で始まる語は浮かぶでしょうか。
secession, secede, separate, select, several, sever, secret, secrete, secretary, secure, seduce, seclude, segregate(⇔congregate)

如何ですか、どの語にも『離れた・…無しで』という共通のイメージがあることをお分かり頂けたでしょうか。

今回は知名度の低い接頭辞”se-“を見て頂きましたので、次回からは、再度『よく見かける接頭辞』に戻り、”in-“を2回連続で見て頂こうと思います。お楽しみに。

この記事の筆者

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