KEC外語学院ブログBlog
基本編シリーズ:よく見かける接頭辞⑫”un-”
語源・町のお医者さん・水守勤三です。
今日は、ご案内からです。下記の日程で『ライブ版 語彙講座』を開催します。『文字もいいけど、生の声でも語源の話を聞きたい』と思われる方は、是非、お越しください。英語学習『当事者』の方はもちろんのこと、学校の先生、企業の英語教育係の方、英会話学校の先生などなど、語源の効果性をより広く知らしめて頂ける可能性を秘めた方々の参加も大歓迎です。是非、お越しください。
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中級 9月11日(日)
上級 10月16日(日)
時間:すべて 13:00~17:00 (80分授業×3)
費用:入学金3,000円
受講料9,000円
教材費1,300円 (すべて税込み)
講義調ではなく、パズル感覚・参加型のレッスンです。まずは試してみてください。
講座に関するご質問・お申込み等はinfo@frgn.kec.ne.jpまでご連絡ください。
接頭辞un- の基底イメージ
さて、今回のテーマ、接頭辞“un-”に取り掛かってみましょう。私の好きな曲に、映画『ゴースト』のテーマ曲にもなった『Unchained Melody』があります。では早速ですが、この”unchained”はどう訳せばいいのでしょうか。
接頭辞”un-“については、unhappy, unlucky, unfortunateなどを通して『反意語を作る接頭辞』と記憶している人が多いことと思います。そうすると、”Unchained Melody”は『鎖を掛けられていないメロディー』という感じになるのではないでしょうか。映画『ゴースト』をご覧になられた方は映画のイメージとの違和感を持たれることでしょう。
大きなイメージは『反意語を作る』なのですが、『un-+動詞=動詞の動作を元に戻す』というイメージを付け加えてみてください。
有名な表現で見てみましょう。
『What is done cannot be undone.』=『過ぎたことは仕方がない』
というように訳されることが多い表現です。
もう一つ、現代的な例を挙げましょう。Microsoft Officeの機能に少し詳しい方であれば、やり直し=undoというのはご存知でしょう。ショートカット Ctrl + Z のコマンドです。
“undone”を“unhappy”のように考えて、『しなかったことにする』と訳すこともできますが、『un-+動詞=動詞の動作を元に戻す』の知識があれば、『やってしまったことを、元に戻すことはできない』というイメージを持つことができます。
Un- を使った日本語の例
『un-+動詞=動詞の動作を元に戻す』の例をいくつかご紹介します。イメージを作ってみてください。
She unpacked her suitcase.
She helped her son unbutton his jacket.
I unrolled my sleeping bag as usual.
He unfolded the map and set it on the desk.
ペットをつなぐ綱(つな)を『リード』と呼ぶ人がいます。主に米語で動詞『導く』と同じ”lead”がこれです。英語では、主に”leash”を使います。動詞で『犬などを綱でつなぐ』という意味にもなります。5月27日にオバマ大統領が広島で行ったスピーチの冒頭部分にこの”leash”が”un-“とセットになって出てきます。
『un-+動詞=動詞の動作を元に戻す』の気持ちを味わってみてください。
Why do we come to this place, to Hiroshima? We come to ponder a terrible force unleashed in a not-so-distant past.
『(綱で)繋がれていなかった』ではなく、『(繋いでいたはずのものを)解き放ってしまった』と解釈できれば、深さが変わってくるのではないでしょうか。
今日は、接頭辞”un-“の持ついくつかの意味の内、『un-+動詞=動詞の動作を元に戻す』に焦点を当ててみました。
次回は、イギリスのEU離脱を受けて『よく見かける接頭辞』というタイトルからも少しだけ“離脱”して、『知名度の低い=意味がつかみ易い接頭辞”se-“』を取り上げてみます。お楽しみに。
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