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英検1級を受験される方へ — 多読と精読のススメ

 皆さん、こんばんは。KEC外語学院の塚田です。今日の大阪は温暖であり、非常に過ごしやすい一日でした。所用で神戸、京都に行きましたが、関西はどこも快適な天候でした。休みの日に英会話スクールでレッスンを受けておられる方は特に、充実した一日を過ごせたのではないでしょうか。先週日曜日(1/22)に行われた英検1次試験の合否結果は、今週金曜日(2/3)にネット上で確認できます。一次試験の解答速報が英検実施団体のサイトで既に公表されていますので、結果がある程度予測できる方もいらっしゃるかもしれません。「受かっているかもしれない・・・」という方は、二次試験に向けて全力で準備しましょう。試験の日はあっという間にやってきます。「絶対に落ちている・・・」という方は、気持ちを入れ替えて次回(6月4日の一次試験)へ向けて頑張りましょう。今回は受験していないという方は、次回に是非チャレンジしてみましょう。英検1級は英語の試験としての完成度が非常に高く、合格を目指して学習することで、英語力が大きく伸びるはずです。

リーディングで高得点をとるために

① 多読のススメ — 英文を読む速度は、今までに読んできた量に比例する

 英検の一次試験は、大問[1]の語彙問題と最後のエッセイライティングの難易度が高く、リーディングは比較的平易なものになっています。従って、一次試験合格のためにはリーディングでの高得点が必須と言えます。それでは、リーディングで高得点を取るためには、どのような学習が必要なのでしょうか。

 英検1級の1次試験は、エッセイライティング以外は全てマークシート式の問題であることもあり、試験時間に比べて問題量が多くなっています。このことは、同レベルの他の試験(約20年前の通訳ガイド試験=記述式中心の試験)と比べても明らかであり、英検では一定の速度が必要となります。英文を読む速度は今までに読んできた量に比例しますが、普段あまり英文を読んでいない・・・という方は、今からでも遅くありませんので、日々の生活の中で英文を読む時間を増やしていきましょう。大学生・大学院生の方は、専門分野の論文をガンガン読んでいきましょう。社会人の方は、”TIME” “The Economist” などの英文雑誌をどんどん読んでいきましょう。英文を一点の曇りもなく完璧に理解するというスタンスではなく、大意をつかみ情報をゲットするという姿勢で、とにかく多読しましょう。量を積めば、読む速度は徐々に上がっていきます。

 また、多読はエッセイライティングやスピーチにも役立ちます。逆に言えば、アウトプットの質を上げるためには大量のインプットが必要なのです。普段全く英文を読んでおらず、何の情報もインプットしていないのであれば、エッセイを書くのは難しいでしょう。ましてやスピーチなんてできないでしょう。「100をインプットして、やっと5をアウトプットできる」のが現実です。

② 精読のススメ — 「なんとなくわかる」というのは、「ほとんど何もわかっていない」のと同じ 

 多読を積み上げていくことで、英文を読む速度は上がっていきます。しかし、読解の精度(内容の理解度)を上げていくためには、精読学習が必要になります。この学習をしないと、日ごろ英文を読んでいても「わからない箇所があちこちにある」という状態から抜け出せません。「会議資料が7割だけ理解できました!」というレベルでは、業務に支障が出るでしょう。「なんとなくわかる」というのは、「ほとんど何もわかっていない」のと同義であり、業務ではむしろマイナスになります。多読の項目で述べたことと矛盾するように聞こえるかもしれませんが、現時点では7割しか理解できないという人も、10割理解できるように読解力アップを図るべきです。内容を深く理解する力は、短めの英文を時間をかけてじっくりと読みこなすことで身につきます。精読学習の際は、多読の時とスタンスが異なり、「細部まで一点の曇りもなく、英文を完璧に理解する」という姿勢が必要なのです。辞書もどんどん引きましょう。

精読課題の一例

今回は、私が英語教師になりたての頃に読んだ、著作権フリーの題材を紹介します。

Among writers who have left behind them works sufficient to keep their memory alive, one here and there has also had the peculiar power to impress his personality, not only upon his contemporaries, but upon posterity likewise, which accordingly thinks of him with the kind of interest usually reserved solely for the living.

[和訳例]                                              

名前が残り続けるほどに十分な作品を残して死んだ作家の中には、己の個性を、同時代の人々だけでなく後世の人々の記憶にも刻み付ける、特殊な能力を持った作家もまた、(そこら中に)いたのである。後世の人々はそれ故に、通常は生きている人に対してのみに抱くような気持ちで、その作家のことを考えてしまうのである。

 

この英文の(構造面で)面白い点は、後半部分(”but upon posterity likewise, which accordingly thinks of him “)で、関係代名詞whichが使われている点です。not only A but also B は、Bの部分に意味の重点がありますので、後ろの動詞は、Bの部分に合わせます。従って、関係代名詞whichの先行詞は posterity になります。人間の集団がモノ扱いされる時に関係代名詞whichが使われることがよくあり、ここでは、「後世の人々(posterity)」全体が一つのカタマリとなり、モノ扱いされています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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