KEC外語学院ブログBlog
Enjoyボキャビル:シンプルに楽しんでみましょう!
語源・町のお医者さん・水守勤三です。早速ですが、先日、KECの予備校部門で、新高校3年生に向けて、“ライブ版・語彙講座”を実施しました。英語以外も勉強しないといけない受験生が対象であったことから、“受験勉強全般の邪魔にならず、英単語学習時間が節約できる方法の案内”を目指しました。社会人の場合も、英語に割ける時間に限りがあるものですので、今回の内容は汎用性があると思いますので、今日はブログ上でポイントをお伝えしようと思います。
目次
“selfish=利己的な”に見えるのは?
『ルビンの壺』にものの見方の面白さを感じます。影の部分に気を向けると人の顔が向き合っているように見え、光の部分に着目すると壺が見えてくるというあの絵です。今回の講座では、英単語の中にある『ルビンの壺』に気づく、を目指しました。
タイトルの“selfish”に何が見えるでしょうか。“魚がいる!”のご意見もあると思います。しかし、“利己的な”という意味を意識すると別のものが見えてきます。そうです“myself”などの“self”です。“私自身、私自身、私自身…+-ish(形容詞語尾)”と考えると、“利己的な”という意味はすっきり納まるのではないでしょうか。
単語の中にある『ルビンの壺』
では、次の単語の中には、どんな別単語が見えるでしょうか。レベルを様々ご用意しました。チャレンジしてみてください。
〔基となる単語がはっきりと見えているパターン〕
blackboard, understand, discover, disclose, discard, triangle, secretary, composition, compromise, temporary, contemporary, interview, address, abuse, affluent
〔形を変えたり・見慣れた単語が居るパターン〕
concentrate, inspect, resident, accommodate, inevitable, linger
懐かしい疑問 “understand=理解する“?
この単語を知ったのは、中学2年生くらいだったのでしょうか。『under+standで、なんで“理解する”?』と感じたのを覚えています。語源に馴染んだ現在では、『とりあえず、その人(もの)の下に立ってみる=理解する』に込められている意味の深さを感じます。“discard=捨てる”のcardはトランプでしょう。トランプのゲームでは不要なカードを“捨てる”ことが多いようです。”secretary=秘書”、“secret+-ary”の構造が見えると、秘書の一番大切な仕事が秘密保持なんだと納得です。“compromise=(一緒に・約束しあう)=妥協”も、この言葉を生み育ててきた人たちの生活の知恵がそのまま言葉として残った感じではないでしょうか。他の単語もすべてお話をしたいのですが、切れ目だけをご紹介します。ご自分の切れ目と合致するかを味わってみてください。
black・board, dis・cover, dis・close, tri・angle, com・position, tempo(r)・ary, con・tempo(r)・ary, inter・view, ad・dress, ab・use, af・fluent
presidentは有名、residentは“レベルの高い語”?
接頭辞の知識が付いてくると一味違う単語の楽しみが可能になります。安心してください、接頭辞は30個も覚えれば、十分に楽しめます。presidentをpre-・sidentと切れば、そのpre-をre-に替えただけのresidentの難易度はぐっと下がってくると私は考えています。有声音・無声音の知識があれば、真ん中のsidがsitの意味を持つと言われても違和感はないでしょう。『(会議の時などに)前に座る人=社長・大統領』・『(仕事などが終わって)元に戻って座る人=住人・居住者』ついでに、『離れて座る人=dissident=反対者』もイメージのしやすい単語ではないでしょうか。
では、他の単語に隠れている語をご紹介して、ブログ版“ライブ語彙講座”を終了します。
concentrate=center, inspect=respectのin-版, accommodate=ad-+com-+mode+-ate+-ion, inevitable=avoid, linger=longer
ゆっくりお楽しみください。
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