KEC外語学院ブログBlog
TOEFL iBT受験を目指している人が実践すべきリスニングの勉強&練習
- 2017年10月12日
- TOEFL iBT® TEST
こんにちは。食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋がやってきたように感じます。秋は春と並んで、何かを始めるのに適した季節のようです。外国語学習やコンピュータスキルの習得、フィットネスジムに通って健康的な体作りなど、色々なことを始めるのに良い季節なのですね。
さて、今回はTOEFL iBTのリスニングの練習方法についてお話をしたいと思います。勉強方法ではなく練習方法であるところに注目してみてください。リスニング対策には「勉強」という面と「練習」という面の二つがあります。一体、どういう意味なのでしょうか?
Step 1 リスニングの勉強
まずはリスニングの勉強から話を始めましょう。日本の学習者は往々にして英語リスニングを不得手としているようです。原因は様々に考えられますが、その第一に挙げられるのは『音と文字の関係に無自覚であること』でしょう。具体的に考えてみましょう。日本語では【あ】という文字は「あ」という音です。このルールは【あ】という文字が単語の中のどの位置に来ても変わることはありません。「アンテナ」、「幸せ」、「語呂合わせ」「ココア」などを実際に発声してみれば、【あ】という文字は単語の最初に来ても真ん中に来ても最後に来ても「あ」と発音されるのが体感できるでしょう。
英語は、しかし、そうはなりません。”Apple”、”Make”、”Lark”, “Data”などの”a”という文字は、それぞれ異なる音で発話されます。この規則を学ぶこと=フォニックスと呼ばれています。フォニックス講座は毎年の夏および年末年始の短期講座で扱っておりますので、興味のある方はお問い合わせくださいませ。これがリスニングの勉強の第一歩です。つまり、英語(そしてその他多くの外国語)においては文字=音ではない、と認識しなければなりません。
単語を学ぶ、そして覚える時には、必ず発音まで含めて学ぶようにしなければなりません。そして、学ぶ順番は発音 ⇒ つづり ⇒意味とすべきです。
Step 2 リスニングの練習
さて、ある程度のまとまった量の単語の発音がインプットできれば、次はいよいよリスニングの練習です。ここで言う練習とは、単語の塊、集まりを聴くということです。何故か。それは、英語ではしばしばある単語とある単語が結びつくと、異なる音に変化するからです。例を挙げましょう。”Let me see.”というフレーズがあります。単語単位で見ていく、「レット」「ミー」「スィー」です。しかし、この3つは組み合わさるとしばしば”Lemme see.”と発音されます。「レッミ・スィー」という感じです。”t”の音が著しく減弱、または消失したわけです。日本語では音便と呼ばれているものです(飛ぶ⇒飛ぶている × 飛ぶ⇒飛んでいる ◎)。電子辞書やオンライン辞書は単語の発音を教えてくれますが、単語が連なった句の発音を教えてくれるわけではありません。そして英語のリスニングをする時に、一単語だけを聴き取らなければならない、または一単語だけを聴き取ればよい、という状況はまずありません。なので、単語の発音を学んだあとは、単語と単語の連なりを聴き取る練習が必要です。身近にネイティブスピーカーや帰国子女、留学経験者がいれば、ぜひ練習に協力してもらいましょう。
もしもそのような人が近くにいなければ、Googleで「text to speech」と検索してみましょう。いわゆるテキスト読み上げサイトがいくつか見つかると思います。ReadSpeakerでもNaturalReaderでも、自分にとって使い勝手の良さそうなものを選んでみましょう。そこで再生される句や文を繰り返し繰り返し聞くことで、単語ではなく“連語”が聞こえてくるようになるでしょう。この方法には一点、注意が必要です。それは「コロケーションで練習すべし」ということです。例えば「スピーチをする」は英語では”give a speech”が一般的です。もちろん、日本語を直訳して”do a speech”と言っても良いのですが、リスニング力を鍛えるという意味ではコロケーションを使うのがベストです。なぜなら、それが最も耳に入って来る確率の高い=最も一般的に使われる表現だからです。このことはスピーキングにも好影響を及ぼすのですが、それについては次回の記事で触れる予定です。
Step 3 リスニングの実践
さて、ここまでの2ステップで、ある程度のインプットはできたものと仮定します。最後にはいよいよある程度の分量の会話やレクチャーを聴く段階です。ここでTOEFLのリスニングマテリアルを使い始めましょう。TOEFLは様々な英語の資格検定の中でも、最もリアルな英語に近い英語を取り入れています。例えば2016年5月にTOEICの形式が一部変更されましたが、その中にはwant to ⇒ wanna, going to ⇒ gonnaへの発音変更がありました。これは画期的なことで、文字から音を作り上げていくという従来の日本的な英語学習を否定するものだからです。同時にこの記事の Step 1 で述べたような「発話の実態から語の綴りへ」という勉強方法に合致するものでもあります。TOEFLは1990年代から実践的な発音が取り入れられている数少ないテストです。TOEFLのListening をじっくりと聞き込み、その音声的な要素(イントネーションやピッチの高低、間の取り方など)を十分に模倣できるようになったら、Listening Transcriptを見ながら、シンクロ・リーディングをしましょう。同じスピードで、できるだけ同じ発音になるまで、何度でも繰り返しましょう。もしもiBTレベルの教材でこれを実行することが難しい場合は、ITPの教材を用いるようにしましょう。ITPはレクチャーの分量がiBTの半分ほどで、ショートカンバセ―ションは非常に実践的な句動詞や慣用表現を採用しているので、こちらも非常に実力涵養に適した教材です。
兎にも角にも英語を英語として聴き取れるようになることが先決です。そしてそれには時間がかかります。一説には英語耳を作るには1000時間が必要とも2000時間が必要とも言われています。もちろん、スタートラインをどこに設定するかでこの時間が短縮されるわけですが、TOEFL受験を目指す方であれば、300~500時間はこれらの勉強 ⇒ 練習のプロセスに時間を費やしてほしいと思います。
TOEFL iBTのListening SectionはReading Sectionと同じく、かなりの程度、攻略方法が定まっています。つまり、好投手ではあるものの配球パターンが決まっているわけです。なので練習さえしっかりと積めば、球を打ち返すことはそれほど難しくはありません。ただし、これでもかとバットを振る必要がありますが。一人で黙々とバットを振れる方も時にコーチの助言が必要になるかもしれません。そうした人も気軽にお問い合わせください。一人では練習を続けられないという人も、もちろん手助けができればと思っています。
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