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これが分かれば一気に英語の語彙力アップ! 接尾辞 -phobiaの世界!!

                接尾辞の先に広がる世界に思いを馳せる人形

様々な恐怖症を意味する英単語たち

こんにちは、自称、語源・町のお医者さん・水守勤三です。

夜になると秋の虫の鳴き声が聞こえてきます。天候にも恵まれ、シルバーウィークはかなりの人の動きがみられそうです。行楽地の中には、不安定な吊り橋や、はたまたバンジージャンプなど、高さを売りにしたものも見受けられます。そこで、今日は、『高さへの恐怖』=『高所恐怖症』を取り上げてみます。

『接尾辞は品詞の決定をする』という側面を持つとともに、『特定の意味』を表すものがあります。『高所恐怖症=acrophobia』に登場する『-phobia(フォービア)』もそのひとつです(意味の根幹となりますので語幹とも考えてもらっても構いません)。第一アクセントは-phobiaの-phoの部分に付きます。先頭の音節に第二アクセントを付ければ大きく発音を狂わせることはなく、とてもシンプルに扱える接尾辞です。

『acrophobia』を難しいと感じられるかも知れませんが、acrobatやacropolisでacro-はお馴染となっているので、『高い』という感覚は持ちやすいのではないでしょうか。『高い+恐怖症』正に、『高所恐怖症』となります。

では、いくつか-phobiaで終わる語をご紹介してみます。『○○恐怖症・○○嫌い』かを想像してみてください。かなり当たるものです。挑戦してみてください。

neophobia, technophobia, claustrophobia, anthropophobia, monophobia, zoophobia

如何でしょうか。それぞれの単語になんとなく馴染みのある部分があるものを選んでみました。先頭から見てみましょう。

neo-=newですから『新しいもの嫌い』・techno-=technologyの基ですから『新技術を使うことに対する恐怖症』・claustro-はcloseの親戚なので『閉所恐怖症』・anthropo-はanthropology=人類学でお馴染ではないでしょうか『対人恐怖症』・mono-は化学でやったモノ・ジー・トリ…のモノで1を表すので『孤独恐怖症』・zooは動物園なので『動物恐怖症』(発音はゾウフォービア)、如何ですか。

これが単語の類推力の向上方法!

では、最後に少し専門的な知識と結び付ける必要のある恐怖症をご紹介してみます。これらの恐怖症の名前を記憶すれば、次への応用の効くものばかりです。

androphobia, gynephobia, hemophobia, heterophobia, pyrophobia, thanatophobia, theophobia

頭の部分が他の単語に生きている例を挙げてみます。

android, gynecology, hemoglobin, heteronym, pyromania, euthanasia, monotheism

『アンドロイド・ヘモグロビン』などは、何かをはっきりは知らないが、馴染みのある外来語になっているのではないでしょうか。それらに『-phobia=恐怖症』を付けることによって、『へぇー、アンドロって男性、ヘモって血液という意味だったんだな』と知識を安定していけるのではないでしょうか。興味が湧いてこられたら、『hemoglobin、hemo-は血液、では-globinって何かな?』とやってみてください。それが分かると『hemogrobin』っと間違って書くことは無くなると確信されることでしょう。やぁー、やっぱり語源って楽しいと思ってしまいます。

次回は、私たちの生活にとって大切な『病気』の名前を示す接尾辞に触れてみます。お楽しみに。

 

この記事の筆者

水守 勤三Kinzo Mizumori

大阪市出身。関西外国語大学・英米語学科卒業後、KEC教育グループ(英会話・予備校部門)入社。一貫して英語教育の第一線で現場指導に携わると共に、カリキュラム・指導法開発を担当。それに並行して、KEC独自の「TP指導システム」開発にも携わる。数十年の語学・英会話指導経験から、日本人が英会話を習得するうえでの学習・指導ポイントを熟知。「学習する者は教える者の人間性と意気に感じる」を信条に、授業に情熱を注ぐ傍ら、今も指導法の研究を続ける。

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